親の判断を子供に押しつけない
全く叱らないと、わがままな子供に育ってしまうのではないか。
かといって、強く叱りすぎると、かえって反抗的になったり、
グレたりしてしまうのではないか。
幼い頃は親の言うことを素直に聞いていたのに、ある時期から
急に聞かなくなった。ダメだと言う事をわざとやったりする。
だから、叱ることは逆効果なのではないだろうか。
こうした悩みが生まれるのは、叱ることで子供をよい方向に
向かわせてあげなければならない、と考えているからである。
つまり、最初から、親の言うことは正しい。
あなたは、まだ子供だから間違っている。
だから親の言うことに従いなさい、と伝えようとしているのである。
このような考え方をしている限り、どんな言葉を使おうと、
どんな叱り方をしようと、結果はあまり変わらない。
結局、子供は、それを親からの強制や押し付けと感じ、
素直に親の言葉を受け入れることができなくなる。
親は自分が正しいと言うが、これは、あくまでも親の判断である。
第三者から見たら、子供の判断のほうが正しいかもしれない。
そうであれば、なおさら子供は親の言うことを聞かないわけである。
社会のルールに則っていることを正しいというのはかまわない。
ただ、親の一方的な見解で、他人に迷惑をかけているわけでもないのに、
子供に「あなたは間違っている」などと言うべきではない。