文字を書くことが好きな子供は文字をたくさん覚える

神経症的な子供が絵が苦手だとする。
そこで字を「じょうずねー」と誉めてあげる。

すると絵ではなく字のほうばかりを人に見せるようになる。
絵が下手だという劣等感があると「僕なんか字がかけるもん」と
文字を知っていることを威張りだす。

そして「僕、字が書けるんだ」と言いだす。そして見せるための字になる。

自分ができないことをカバーするための字になる。
文字を書くということが、苦手なことをカバーするための道具になる。

そうした子供は最後まで伸びない。
何かをする動機が神経症的自尊心になると、得意の字を書くことで
復讐心を満たそうとする。

神経症的自尊心で何かをする人は、一時はうまくやれても長続きしないし、
最高のものを達成できないし、何よりも物事を楽しめない。

それに対して、文字を書くことが好きな子供は、文字をたくさん覚えるであろう。

文字を書くことが好きな子供が、文字を愛している。
神経症的自尊心から字を書いているのではなく、好きだから書いているのである。
だから伸びる。

もう一つ、意志のある子は伸びる。義務感だけの子は伸びない。
親を喜ばすことしか考えていない子供は試験で百点をとるかもしれない。
しかし自分が受けたい学校がない。

血統書付の犬だけれども闘争心のない犬みたいなものである。
雑種の犬でも闘争心のある犬は強い。

自分の内側から燃える人は最後には強い。自分の求めるものを知っている人だから。
目的が定まっていなくて親から「やれやれ」と言われている子供は最後には挫折する。