生きるのが楽しくない

無駄に人生を生きている人は多い。その典型が「良い子」である。
真面目に仕事をし真面目に勉強しているのに、最後には心理的に八方塞がりになってしまう。

日常生活においても全てに努力しているが、人間関係は全てうまくいかない。
外側の生活はまともなのだけれども、心はいつも悩んでいる。

心の底から満足するということがない。でも、その不満を外に表さない。
どこが間違っているか本人にも分からないが、どこかが間違っているのは確かである。

努力していても、我慢していても、なぜか生きることは、日に日に辛いものになっていく。
どうも何もかも思うようにいかない。誰も自分の不満の本当の原因を分かってくれない。

立派な大人、立派な少年になっているのだが、心は成長していない。
いわゆる「良い子」の最大の問題は、幼児的願望が満たされていないことである。

幼児的願望が満たされていないと、大人になってからも、接する人々に
それを満たして欲しいと心の底で求める。

「自分にこれをしてほしい」「自分のことをこう思ってほしい」
「自分のことをこう誉めてほしい」等々、様々な要求がある。

それがほとんど満たされない。そしてそれを満たしてくれないから憎しみを持つ。
それにもかかわらず、「良い子」は人から好かれたいから人にいい顔をする。

「良い子」は憎しみを心の底に持ちながら、「いい人」を演じる。
だから、生きるのが楽しくない。