不健全な人間関係の成立

自己執着の激しい人、依存心の強い親は子供の精神的な成長を
子供の裏切りと解釈する。

そして子供がいつまでも精神的、情緒的に未成熟でいることを
子供の親孝行と信じる。

子供の社会的な成長を望むが、子供が精神的に成長することを嫌う。
したがって親が激しい欲求不満をもつ神経症者であると、
子供は親をおそれて、いつまでたっても情緒的未成熟でいる。

親の考えを自分の考えとして生きる未成熟な子供の親は、
自己執着の激しい人、神経症の人が多い。

子供は精神的に親を必要とする。
その親が欲求不満で自己執着の激しい人、依存心の強い人であるならば、
子供は親不幸を恐れ、親を裏切ることができず、なかなか精神的成長を
遂げることができない。

自己執着の激しい人、依存心の強い親は所有物としての子供を愛し、
情緒的に未成熟な子供は、親の所有物であることに満足を見いだす。

ここにまことに不健全きわまりない親子関係は成立する。
乳離れしない気味の悪い親子の癒着である。