苦しみの解決法を間違える
悩んでいる人の中には具体的なことが何もないのに、
経済的にやっていかれないとか、将来が不安だという人がいる。
何も起きていないのに、一人で悩んでいる。
自分が人を嫌いだから、自分自身が動いていない。
自分で自分を嫌いな人は不安感がある。
苦しみの原因を間違えて、頑張って悲劇の人生を送る人もいる。
それがお金持ちの自殺であり、エリートの自殺である。
そこまでいかなくても、多くの人が頑張って努力して、
経済的・社会的に恵まれていながらどんどん不幸になっていく。
本当にその人が苦しんでいるのは、現実の苦しみが原因ではなく、
心の苦しみが原因なのに、現実の苦しみを解決しようと頑張ったからである。
現実の苦しみを改善する努力で、心の病はどんどんひどくなる。
幸せになろうとして頑張っているのに、どんどん不幸になる。
努力が裏目に出る。
意識と無意識の乖離したままでどんなに頑張っても、幸せにはなれない。
車を運転していて前に進もうとしているのに、ギアをバックに入れて
必死にアクセルを踏んでいるようなものである。
頑張っても頑張っても事態が悪化していくとすれば、多くの場合、
あなたの心の底にはものすごい憎しみがありますというメッセージである。
努力することではなく、努力の方向を変えることである。
つまりアクセルを踏むことではなく、ギアを変えることである。