心の疲れはエネルギー消耗の合図である

バリバリ仕事をしている人もいれば、ちょっとのことをやっても
すぐに疲れてしまう人もいる。

その差がすべて心の葛藤というわけではない。
しかし、その重要な要因は、心の葛藤である。

対人関係で疲れるというのも、一つには心の葛藤が原因である。
疲れる人は相手との今の関係に、心の底では納得していないのである。

相手との今のあり方に心の底では不満であるのだが、その不満を
表現できなかったり、意識できなかったりする。

心の底では、もっと自分は相手に堂々としていていいと感じている。
心の底では、相手は自分に対してもっと礼儀正しく振る舞うべきだと
感じている。

相手はもっと自分の要求に従って動くのが当然だと感じている。
しかしその不満をどうしても表現できないし、ときにはその不満を
意識できない上司との関係でも、心ならずも従順になってしまう。

上司の態度は部下に不公平だと心の底で感じている。
今の自分と上司との関係に、心の底では腹を立てている。

なんで同僚のあいつはいつも雑用を頼まれないで、自分だけ頼まれるのだと
心の底で不満である。

こんな人間関係は、その人の心を緊張させるのである。
そのような人といると心理的に緊張している。

不満からくる心の緊張というのも、人を疲れさすものである。
この人のエネルギーは無駄に消耗されている。

この人はもともと他の人と違って、エネルギーがないというのではない。
この人は何事も成し遂げられないままで、自分のエネルギーを内的緊張で
消耗させたまでである。