憎しみを持つと憎しみに支配されやすい
この世の中には財産よりも大切なものがある。
こんな誰でも分かっている単純なことが本当に理解できるか
理解できないかで、人生の困難が大きく変わる。
確かに財産は大切である。けっしてどうでもいいとは言わない。
しかしそれ以上に大切なものがあると感情的に理解できるか
理解できないかで、その人の一生の幸せは大きく影響される。
例えば財産争いには勝ったが友人を失ったりすることがある。
それがなければ得たであろう心安らかな日々を、それを得たことに
よって失うということはある。
そのような醜い争いに最も貴重な「時」という財産を浪費する。
財産は得たけれども、それ以上に貴重な「時」を失う。
その様な争いに時を費やさなければ、もっと意味のある心豊かなことに
時を費やせた。時を浪費しなければ、もっと心豊かな人生が送れたと
いうことがある。
その様な時、負けることを選ぶことで早く争いを止め、貴重な「時」という
財産を守ることを選択する。勝った方が失ったものが多く、負けた方が
失ったものが少ない。
心の成熟した人は、時を失うくらいならこの勝負を失った方がいいという
判断が出来、実際その判断に従える人ということである。
心理的に成長していない人は憎しみを持つとその憎しみに支配されて、
その様な判断が出来ない。
その様は判断があるということを頭で知っても現実にはその判断に従えない。
自分が憎しみという感情に支配されてしまう。憎しみの虜になる。