一人称が増えたらイエローシグナル

会話の中にいちいち「私はね」とか「僕の場合は」と
一人称をはさみたがる人がいる。
そんな人はたいてい自己主張が強い。

特に、他人が話している途中なのに、「私だったらこうする」
「俺ならそうはしないだろう」などと言いたがる人は、
ほとんどの場合、自己愛が強くて自己中心的である。

しかし、こうした性格とは別に、心の老化が始まると、会話の中に
一人称が増えてくる場合がある。

人は誰でも相手に理解してほしいと思っている。
そのために自己主張をするものだが、年齢を重ねると徐々に
自信は失われていくことがある。

つまり、相手に理解してもらえないのでは?という不安が膨らんでいく。
だからこそ、不安を補おうとして何度も同じことを訴えたり、
「私が」とか「俺が」といった一人称をつけて、無意識のうちに
自分の考えを強調する。

思春期の子供が親に対して「何度も何度も同じことを言う」
「一回言えば分かるのに、しつこい」などと反発することがある。

これは、彼らがなかなか親の言いつけを聞かないという理由もあるが、
親の心の老化が始まり、必要以上に子供を注意するという一面もある。

一人称を以前より多く使っていないか、人より多く用いていないか、
チェックしてみるといい。それを意識するだけでも心の老化を止められる。