自信を失うと人を避けがちである

抑うつ的な気分に陥りがちな人の解釈には特徴がある。
それは不快な状態を自分の個人的な原因から出たと解釈することである。

例えば不況によって失業した時でも、自分の能力がないからと考える。
そのように自信を失えば、働く能力も失われる。

抑うつ的な人は、失業とか失恋とかいうこと自体に苦しむばかりではなく、
それによって自分の中に新しい欠点を見つけ出し、それに苦しむ。

自分の中に欠陥を発見し、その欠陥によって自分の他の機能もマヒさせてしまうのである。

自分の上司と合う場合もあるし、合わない場合もある。
それは自分が悪いわけでも上司が悪いわけでもない。

たまたま二人の関係、二人の組み合わせがまずかった、というだけである。
それなのに、「自分は能力がない」とか「自分はこの仕事に向いていない」とか解釈し出す。

ただ単に組み合わせがまずかったというだけのことから、
自分の中に新しい欠陥を発見してきて、その欠陥によって自分の全体を判断し始める。

こんな解釈を始めれば誰だって生きていけなくなる。
その欠陥はたとえ事実でも、自分の全体の評価とは異なるはずである。

しかし一度こだわりだすと、その欠陥から注意を自分の優れている点に向けることができなくなる。

これが抑うつ的な気分に陥りがちな人なのである。
そうした人はちょっとした一つのことで全体を判断してしまいがちなのである。

同僚を誘ったら「忙しい」と断られた。
すると「自分のこと好きじゃないんだ」という全体の判断になる。
そして自信を失い人を避ける、ということがはじまる。

部下を酒に誘う、断られる、すると自分のリーダーとしての資質に疑問を持つ。
「今の若い人の行動はそのようなものだ」とは解釈しない。