相手の身になってみる
相手の「ある状態」をどう見るかが、視点で違ってくる。
その人の持って生まれた性質や、その人がどのような環境で
育ったかによって出来上がった性格によって、「ある状態」の
意味が違ってくる。
またこちらが相手をどう見ているかによって、さらに大きく違ってくる。
仕事に熱中していない人を見て、どう判断したらいいのか。
「熱中していないからといって、興味がない」と判断していい人もいれば、
「熱中していないからといって、興味がない」と判断してはいけない人もいる。
どうも彼はこのプロジェクトに今熱中していない、興味がないのだろう、
配置変えをしようかと考える上司もいるだろう。
その上司はその部下のことを思っているのであるが、部下のためになることを
しているかどうかは、別の問題である。
正しい判断をするためには、一人一人をじっくりと見て判断しなければならない。
例えば自分はその部下を好きか、その部下を認めているかを相手の身になって
考えてみる。
相手を認めるときに、相手はこちらのことも認めてくれる。
自分が相手を認めないでおいて、相手が自分の期待通りに動かないと
いって怒っても、それは無理な話である。
どんなに目的がよいことでも、部下を軽蔑している上司は、部下の協力は得られない。
上司と部下が逆になっても同じである。
よくビジネス書には「上司を煽てろ」とか「部下を誉める」とか書いてある。
しかし相手の身になって誉めることである。
こちらが相手の身になって相手を見つめるときに、相手もこちらを見つめる。
人の意見を聞かない人は、自分で自分の首を絞めている。