奪われたものを取り返そうとする気持ち

人は一つずつ満たされていかなければ情緒的には成長しない。

幼児期の愛情欲求が満たされないまま大人になった人は
何かを奪われた気持ちになる。当然与えられるべきものを
与えてもらえなかった感覚になっている。

そしてその奪われたものを取り返そうという気持ちになる。
もうこれ以上奪われたくないという気持ちから何をしてもあきらめが悪い。

あの時ああしていれば、あの時あれさえしていなければといつまでも過去に囚われる。
それだけ過去の失われたものに対する執着が強いから未来への決断ができない。
失敗したらどうしようと思うから決断ができない。

幼児期において愛情欲求が満たされていないというところから
出発している人は、現在の体験により過去を埋めようとするから
失敗は許されない気持ちになり、決断できず、ストレスが溜まりやすくなる。

時間の経過と共に外見だけは大人になっていくから
泣いたりわめいたり幼児のように甘えたりできない。

そこで欲求不満になるともっともらしいことを主張して
周囲の人をえんえんとなじったりする。

いつまでも周囲の人をなじったところで気持が晴れることはない。
なぜなら、気持ちが晴れない真の理由は、幼児期の愛情欲求の
不満を解消しようとしているからである。

そうして、周囲の人に対しては「しつこい人」へと変貌していく。