素直な心が必要である

真面目だとか、努力だとか、善良だとかいうことを日本人は好きである。
しかし、それらは幸せになるための十分な条件ではない。

真面目であればよい、善良であればよい、努力しているからよいと考えている人は多い。
真面目であれば、善良であれば、努力していれば幸せになれると考えている人が多い。

そのように考えているから、何から何でもうまくいかなくなった時に訳が分からなくなるのである。
そして何よりも周囲の人に不満になる。

つまり自分は真面目に善良で努力しているのに、何でこんなに不幸にならなければならないのだと
考えるからである。

人間は真面目で、努力して、善良でも幸せにはなれない。
そこに曲っていない心がなければ、どんなに努力しても幸せにはなれない。

曲っていない心とは別の表現をすれば素直な心であり、修羅場を避けないということである。
素直な心と勇気があればそんなに辛い努力などしなくても幸せになれる。

もし努力が幸せに有効であるとすればそれは、
素直になるための努力、修羅場を避けないための努力である。

真面目、努力、善良で物事を解決しようとしてはいけない。
ますます泥沼に入っていくだけである。

真面目、努力、善良が意味を持つのは自分が出したものは自分に返ってくるということを
知っている人に対してだけである。あるいは修羅場を避けない人に対してだけである。

自分を見失ったら、いらだち、悩み、憔悴、苦渋に苦しめられる。
それらを真面目、努力、善良で解決しようとしても解決できない。