迷惑になるのを恐れている
自分の感情を正直に表現しても、自分の身の安全は保障されている。
どこで子供は、初めて正直に感情を表現できる。
人を信じられるような子供も、もちろん親から怒られることはある。
しかし子供は、親の怒りの裏に親の愛情を感じられる。
親がなぜ怒っているか、その原因を子供は受け入れられる。
親は自分のためを思って怒っている、子供はそう信じられる。
親の怒りそのものに腹を立てても、怒りの動機を信じている。
そこが重要なのである。
いわゆる良い子は、親が自分を怒ったときに、その怒りの動機を信じられない。
親が自分を怒るのは、自分を愛しているからだということを信じられない。
自分が悪いから親は怒るだろうし、親が怒ることで自分の身は危険にさらされる。
嫌われてしまう。そしてすぐ親が怒るのは、親の心が満足していないからである。
親が怒らないときには我慢している。それも子供に雰囲気で伝わる。
そこで子供は初めて、親から怒られないように嘘をつく。
そして嘘をつくから相手を信じられなくなる。
相手に嘘をついた瞬間、相手と自分との関係は本当のものではないことを感じる。
そして相手を、親を信じられなくなる。
そして大人になっても、他者を信じられなくなる。