心の葛藤に心を奪われて子供に積極的な関心がない
子供が万引きをした。それなのに子供は平気な顔をしている。
母親はそれが許せない。そこで子供を厳しく叱る。
でも、親の気持ちはまだモヤモヤしている。
今度は、子供の顔をたたく。
それで母親は、自分は立派な母親と思っている。
しかし、母親は自分の中の不安と恐怖や孤独や支配意欲を
解消しようとしているだけである。
いつも叱る親は、ストレスが強い。そして憎しみがある。
その憎しみを無意識に追いやる。その結果、不安になる。
いつも子供を叱るのは親が、その不安に苦しめられているからである。
それなのに自分は素晴らしい親と思っている。
子供が万引きをしたのは、多くの場合、淋しいからである。
母親の関心が欲しいからである。
母親が自分の心の葛藤に心を奪われて子供に積極的な関心がないから、
子供は淋しかったのである。
子供は字を書けない。母親は子供の能力に不安である。
そこで先回りして書いてしまう。そして自分は立派な母親だと思っている。
しかし、先回りして書いてしまうのも、自分の中の不安と恐怖の合理化である。
不安と恐怖を解消するための行為である。
母親は「宿題したの?」と聞く。
自分は子供に勉強をさせようとしていると思っている。
それは親が、子供の担任の先生からいい親と思われるため。
先生にどう思われているのかが気になるからである。