恩着せがましさは愛情の押し売り
心の葛藤を、他人を巻き込んで解決する人がいる。
例えば、恩着せがましい人である。
自分がリンゴが欲しい。自分がリンゴが食べたい。
しかし、「リンゴを欲しい」、あるいは「リンゴを食べたい」と言わない。
相手が「このリンゴ、食べてもらえますか」と頼むことを待っている。
相手に「食べてくれ」と頼ませる。
すると、「あなたがそんなに言うなら食べてあげる」と言って食べる。
つまり相手を巻き込むことでしか、自分が食べたいリンゴを食べられない。
つまり自分が食べたいものを食べるのに相手に恩を着せる。
さらに相手が「ありがとう」と感謝しないと怒る。
「せっかく嫌な思いをして食べてあげたのに、感謝をしない」と相手を恨む。
相手が恩に着ないと相手を恨む。
手抜きの妻が、「あなたのために苦労して食事を作ったわ」と言う。
夫が、「子供達と同じでいいよ」と答えた。
妻は心の中で、面白くない。
こういう妻は、本当は料理が好きではない。
人は努力していない時に恩着せがましくなる。
恩着せがましいのは自分の優位を保とうとしているのである。
ハンカチ一枚を洗っても、「私はあなたのハンカチをこうして洗った」と誇示する。
誇示されたほうはたまらない。
自己犠牲的献身の女性が「毎日、あなたにこうしてあげた」と言う。
それは男にとって重い。
自己犠牲的献身の人は、立派に見えてひどい人。
そこで本人は頑張っているつもりなのに嫌われることが多い。