何故、生き方を自分で決められないのか

世の中には色々な親がいる。
社会が名誉や出世を求める時代でも愛情豊かに子供を育てた親もいる。
そういう人はもともと親への恐怖心は少ないであろう。
つらい背伸びをしなくても親が受け入れてくれたのである。

自分の生き方は自分が決めればいいのである。そして自分で決められるものである。
だが、決められない性格の人もいる。

辛くても、この道以外を選べないのは、実を言えば、親からの完全な精神的離乳を
遂げていないからではないだろうか。

親からの完全な精神的離乳を遂げることの大変さは、それぞれがどんな親に育てられたかによって
全く異なってくるであろう。

ある人にとって精神的離乳は死ぬことより辛い。実際に死を選ぶ人もいる。
またなかには、自然の成長の過程で案外簡単に精神的離乳を遂げる人もいる。

そこに最悪の親と最低の親の違いがある。
最悪の親とは、例えば飲んだくれて子供の生活のためのお金も飲んでしまって生活が
大変だというような親であり、最低の親とは働いて子供を大学まで出しても、あとあとまで
子供にまとわりつく親であろう。