苦しそうな人をよく観察する

強迫的に完全主義の人は、生きるのがしんどい。
生きるのがしんどい人は、楽天的な人と自分とを比較して、
どこが違うかをよく観察してみることである。

楽天的な人の感じ方と、自分の感じ方とどこが違うかを、よく見つめることである。

楽天的な人にも完全主義の人にも、人にはそれぞれ弱点がある。
そこで自分に、ある楽天的な人と同じ弱点があったら、自分なら
どのように振舞うかを考えてみることである。

そのように自分を見つめていけば、自分の人生を辛くしているのは、
実際の自分が持っている弱点ではなく、実際の自分についての
自分の感じ方であるということが分かるだろう。

また生きるのが苦しそうな人をよく観察するのである。
その人の感じ方の特徴は何かを、よく見ることである。

その人はなぜ苦しんでいるのかを考えるなら、案外その原因が分かる。
自分のことだと分からないが、人のことだとよく見えるものである。

そしてその見えたことが、自分に当てはまらないかを考えると、
それがよく当てはまったりする。

そして自分がなぜ生きることを苦しく感じるかが分かれば、少しは生きることが楽になる。
自分では自分の完全主義への強迫性についてはよく分からなくても、他人のそれはよく分かる。

すると、なんであんなに完全であろうと気にするかと思えてくる。
自分は完璧でなければならないと強迫的になっている時、それをおかしいとは思わない。

しかし他人から見れば、その自分の姿勢は奇妙なのである。
自分自身は格好よく感じていたけれども、完璧であるべく強迫的なのは、
やはりどこか病的であるということが分かるのではないだろうか。