自分にとって必要な人を間違えてはいけない

心の底で自分で実際の自分を拒否した人は、不思議にというか、当然というか、
実際の自分を拒否する人にひかれていく。

あなたが自分を拒否した時、あなたはあなたを拒否する他者にひかれていく。
それは心の葛藤の苦しみから一時的に逃れる方法でもある。
しかし、心の葛藤そのものは、決してそれによって解決されない。

独特の雰囲気を持つグループというのがある。それがこの人達である。
独特の雰囲気の家族がある。それがこのようにして結びついている人々である。

これらの人々は、本当のところ自分で自分を憎んでいるのである。
本当のところ、というのは、無意識において、ということである。

そして、自分で自分を憎んでいる人は、他人をも憎んでいる。
無意識にあって、自分の近い人を憎んでいる。しかしその憎しみは抑圧されてしまっている。

抑圧の強い人も、心の底では自分を拒否している人、自分を軽く見ている人、
自分を馬鹿にしている人を知っている。

それらの敵意や憎しみを抑圧しつつ、人間関係が成立していることがよくある。
このことが、自分は誰が好きで誰が嫌いかを知ることは、易しいようで難しいということである。

この世の中には、一生嫌いな人々と付き合いながら死んでいく人もいる。
抑圧の強い人々である。

このような人は、自分から自分の好きな人を避けてしまうのである。
劣等感の強い人は、まず自分が心の底で憎んでいる人々に近づいていく。