自分で悩みをつくっている
人の悩みの原因は多くの場合、固定観念である。
つまり悩みの原因は自分の思い込みである。
女性のなかには、自分がもっと若ければ恋人の心を引きとめられると考える人もいる。
若いということの価値に固執する。そして自分の年齢を偽る。
悩みはそこから始まる。
そこまでしても愛が手に入らないとき、そのつらさを相手に向ける。
自分から去っていく相手を恨む。
それは「ここまで頑張ってきた自分の努力」が無駄であったとは認めたくないからである。
しかし、もともと頑張り方が間違っていたのである。
若く見せようとする努力が間違いなのである。
五十代の女性が、二十代の服を着ている。
でも、肌の艶、髪の艶、かもし出す年齢の雰囲気は違う。
こうしたことをまったく無視するのは、その人の価値観の歪みである。
男性も同じである。ビジネスマンは悩むと、仕事で悩んでいると思っているが、そうではない。
自分は「こう生きなければいけない」と思い込んでいることが原因で
悩んでいることが多い。
そしてそのように会社で生きられないことで、ビジネスマンは悩んでいる。
世間では「若い頃は毎日を精一杯生きること」などということがよくある。
そして「毎日を精一杯生きること」は、「毎日を頑張るぞ!」と生きることと
理解している人がいる。
そういう人にとっては若い日々はつらいことになる。
後悔しない人生をおくるためには「毎日を無駄なく過ごさなくてはいけない」と思っている人もいる。
そうして自分で悩みをつくっていく。
「毎日を精一杯生きること」は、ありのままの自分の価値を信じて精一杯努力して生きることである。
しかし、そうは思えない人が悩んでいる。
実際の自分とは違った自分にならなければと思い込んで、その方向で頑張っている人が悩んでいる。