賞賛に対する渇望が生じる

自己蔑視に苦しむ人は強迫的に栄光を追求する。栄光なしには心理的安定が得られない。
自分が自分を軽蔑してしまうと、絶えず誉められていないと気持ちが落ち着かなくなる。

自分が自分を軽蔑した結果、賞賛に対する渇望が生じるのである。
栄光によって自分の心の葛藤を解決しようとする。

心の底に自分に対する深い失望がある。しかしそれを認めることができない。
この心の葛藤を解決するためには、栄光が最も効果があると感じる。

栄光を求める人は自己価値感を心の底に抑圧している。自分が無価値であると感じている。
しかしそのことを意識するのを拒否している。

つまり、自分はありのままでは無価値である、そのように心の底では感じている。
しかし自分が無価値であると認めたくない。それが心の葛藤である。
そんな心の葛藤をもっている時に、栄光ほど魅力のあるものはない。

心の葛藤を栄光を追求することによって解決しようとすると、強迫的になる。
もしその栄光を獲得することに成功したとしても、すぐにもっと大きな栄光を必要とするようになる。

自分の能力では得ることのできない非現実的な成功を求める。
自分の能力にふさわしい社会的立場では不満になる。それでいつもイライラしている。