自分の価値を他人の評価に頼る心の姿勢

自分の価値を他人からの評価に依存すればするほど、傷つくことが多くなる。
人が言った何気ない一言で、心が深く傷つくことがある。

人の言った、些細な一言で怒りを感じる。相手のちょっとした態度で不愉快になる。
そのように怒りを感じたり、不愉快になるのは、その言葉で自分の価値が否定されたと
感じるからである。そして怒りから相手を責める。

その怒りが直接表現されないときには、内にこもって不愉快になる。
さらには進んで憂鬱になる。そして憂鬱になった原因は、相手だと思う。

しかし不愉快になった本当の原因は、相手の態度や言葉ではなく、自分の心の中にある。
つまり、自分の価値を他人の評価に頼る心の姿勢である。
その心の姿勢こそ日々の不愉快の本当の原因なのだが、それに気がつかない。

長い人生には、どうでもいいことがたくさんある。
例えば、相手が「こう言った、ああ言った」とケンカをすることがある。
しかしどちらがどう言おうと、どうだっていいことが多い。

そのどうだっていいことで、お互いにものすごく不愉快になる。
そしてケンカが絶えない。そして「あいつだけは絶対許せない」となる。

そうなるとお互いに、相手の言動が自分の不愉快の原因だ、と思い込む。
そして、不愉快の本当の原因は、自分の価値を他人に頼る心の姿勢であることを認めない。

相手からの評価をそこまで重要にしてしまうのは、その人の依存心である。
したがって、いつまでもその心の不安定さから抜けられない。