目的を間違えると人生の道を間違える
我々が何を理想と考えるかは、我々の人生においてきわめて重要なことである。
我々が自分の人生の目的を間違えているか、正しいかはきわめて重要なことである。
そしてその目的を決めるのは、行動の動機である。
動機が間違っていると、目的を間違え、目的を間違えると人生の道を間違える。
毎日がイライラしているとか、憂鬱から抜け出せないとか、訳もなく焦っているとか
色々な心理的な問題を抱えているときには、
「自分の人生の目的は間違っていないだろうか」と、一度、反省してみる必要がある。
自分の人生の目的を間違えていれば、焦るまいと思っても焦る。
不機嫌になるまいと思っても、不機嫌に苦しむ。
間違った目的にしがみついていれば、生きるエネルギーの使い方も間違えている。
イライラも不機嫌も憂鬱も、そこから生じている。
それが深刻な劣等感を癒すための目的であるとすれば、その目的は間違えている。
毎日が心安らかに生きられているとすれば、自分が理想と考えていることは
まさに理想なのである。
今の自分が社会的に理想でないとしても、理想の自我像は間違っていない。
目的は間違っていない。
しかし毎日が不愉快で消耗しているとすれば、真の自己を裏切って無理をして生きている。
何か理由もなく不愉快だということになれば、何か間違ったことにしがみついている。
もしささやかな喜びがあれば、間違った目的で生きてはいない。
不愉快と憂鬱とかいうマイナスの感情に苦しめられているとき、
「なぜこんなに不愉快なのだろう?」と考えることで意識を拡大できる。
「なぜだろう」と考えていけば、自分は本来の自分を裏切っていることに気がつく。
自分の人格の意識と無意識の乖離に気がつく。