「何で~のようになれないの」はいじめである

モラルハラスメントの親はよくお説教をする。
お説教をする人は不満な人である。

お説教だから、言っている内容は皆立派なことである。
しかし、食卓がお説教になる家庭は、家族が皆不満な人達である。

そしてお説教をするモラルハラスメントの母親も父親も、よその子を誉める。
よその子を誉めることで自分の子をいびる。

「何で叔父さんのようになれないのよ」と、社会的に立派な叔父さんを引き合いに出す。
「何でこんなことができないのだ」と、子供の劣等性を激しく責める。
親の過大な期待である。

引きこもり的性格の親が子供への期待を実現しようとする時には、
不快感情を使い子供を変えようとする。

例えば、「こんなこともできないのか」と深い失望のため息をつく。
その結果、いじめられたほうは、自分で自分を受け入れられなくなる。

自分を評価する基準が非現実的なほど高くなる。
子供はそうでなければ自分が生きている意味がないと思い込む。

親は自分を理想の親と思うから「何で誰それのようになれないの?」と言う。
子供の現実を無視したいじめである。つまりモラルハラスメントの加害者である。

もし、子供がそれに対して「あんたの子供だからだよ」とでも言えば、
モラルハラスメントの被害者にはならない。

モラルハラスメントの加害者は、いじめている人をどんなことがあっても
放したくない。

いじめている人への執着を、いじめている人への愛と錯覚している。
モラルハラスメントの加害者も、心に葛藤を抱えているから必死なのである。

モラルハラスメントの加害者とモラルハラスメントの被害者は、共食いのような
ものである。どちらも深刻な心の葛藤を抱えて必死で生きている。

もともと「何で誰々さんのようになれないのよ」と言うように、
人と比較する人は憎しみで比較している。比較の動機は憎しみ。支配の意図がある。