試練は辛いけれども成長には歓迎すべきものである
経済的苦しさばかりでなく、人生にはさまざまな種類の苦しさがある。
どのような種類の苦しみであれ、それぞれの人に与える影響は違う。
同じことで無気力になる人もいるし、逆にエネルギッシュになる人もいる。
苦しみの体験をしたからこそ、鍛えられるばかりでなく、自信が出てくるという人もいる。
自分はそれに耐えたという解釈が自信につながる。乗り越えたという解釈が自信になる。
大きな自信を持つためにはどうしても乗り越えなければならない課題がたくさんある。
何よりもこの乗り越えたという体験が、これからの人生を生きる心の糧になる。
経済的、社会的に恵まれた環境に生まれて試練を逃げた人は、最後はのたうち回る。
試練は辛いけれども人間の成長には歓迎すべきもの、幸福への扉でもある。
楽をして、ただ楽しいだけの人生はない。
病気なしに生きたいというのは皆の願いである。
しかしそれは神経症的要求である。つまり非現実的な願いである。
中には幸運にも病気なしの人生を生きられる人もいるが、多くの人は病気を逃れることはできない。
変えられることは変える努力をする。変えられないことは受け入れる。
大病したら大病を受け入れる。じたばたしない。
人間が大きくなるためにはプラスもマイナスもさまざまな体験が必要である。
プラスだけの体験という人生はない。そんな願いは非現実的である。
辛いときには、大きく羽ばたくためには、どうしてもこの体験が必要であると考える。
人は健康を、富を、成功を求めすぎるからイライラする。