自分が悲惨だと嘆く母親

ある母親。夫とは既に離婚している。
子供が反抗して困ると訴える。

息子は学生時代は勉強しない、社会人になって勤めだしてからも勤勉ではない。
怠け者である。この母親の言うことは事実としては正しいようである。

息子は確かにすぐに欠勤する。雇い主に呆れられて解雇になる。
それでも態度は改まらない。

その母親が困るのも当然である。しかしこの母親は男関係が絶えない。
その母親はこの息子が小さい頃から、男と遊ぶために子供をほったらかしにしていた。

子供は愛情欲求が満たされていない。だから困難に耐える力がない。
辛いことがあるとすぐに逃げ出してしまう。

今になって母親はいつも自分の状況を嘆いている。
しかしその自分の状況を作ったのは自分自身なのだということが分かっていない。

「どうして私だけこんな惨めな気持ちになるのか・・」と嘆く。
しかしその惨めな状況とは自分がしてきたことを案外正確に反映しているのである。