自信がないと周囲が敵に見える

自分に自信が持てるか持てないかは、子供の頃の親との関係が重大である。
自分が格好悪くてもこの人(親)は自分を好きであると感じられれば
格好の悪い自分に自信が持てる。

したがって人々に迎合しながら社会的に立派な人間になっても、
自信など持てるわけではない。
だから、どんなに社会的に出世しても自信のない人は自信がない。

社会的に高い地位を築きながらもどこか自信のない人がいる。
眼がキョロキョロして落ち着かない人がいる。

したがって自信のない人は、まず何よりも先に信じられる人をさがすことである。
そしてその人に自分のありのままの姿を示すことである。

人は親を選択することはできない。親にも色々な親がいる。
そのことで文句を言っても始まらない。

もし、自分の親は自分に劣等感を与えたと思う人は、とにかく
信じられる人をさがすことである。

自信がないと周囲が敵に見える。実際は、周囲が敵であるかどうかよりも、
敵と感じるかどうかが問題である。

自分の実力のなさがばれたら大変だと思うから、周囲が敵に見える。

幼い頃、周囲の人に実力がないと思い込まれたかどうかが、重要である。
親から「おまえはなんて頭が悪いんだ」「こんなこともできないのか」と
叱責された人は、その後、辛い人生を歩む。

しかし、考えてみればこうして親が怒るのは、親自身がそのことで
深刻な劣等感に苦しんでいるからである。

つまり、親が難クセをつけただけの話である。
それなのに子供の方は、頭のいい自分が理想の自分となる。
親が怒ったのは、親自身の感情を吐き出したにすぎないのに。

劣等感の深刻な人は、幼い頃、親からそのことで怒られた人である。
そのときの親の基準を理想の自分と思ってしまったのである。

そして理想の自分になれないことで実際の自分に劣等感を持つ。
劣等感などというものは全く正当な根拠のないものである。