「ある」より「ない」ほうに注意がいく人

こうしたら幸せとわかっていても、それを実行できないことがある。
それができないのは、それと反対の要求が無意識にあるからである。

逆に、こうしたら不幸せになるとわかっていても、それを実行しないではいられないことがある。

それをしてしまうのは、それをしろという要求が、その人の無意識にあるからである。
コップの中に水が半分入っている時に、「まだ半分ある」と思う人と
「もう半分しかない」と思う人がいる。

コップの中に水が半分入っている時に、「半分しかない」と思っていたら
幸せになれないとわかっている。

だから幸せになろうとして「半分ある」と思おうとする。
幸せになるために「半分しかない」と思うのではなく「半分もある」と
思おうとしても、やはり「半分しかない」と思ってしまう。

そこでどうしても不満になる。

コップに半分、水がないことを受け入れられない人は、つまり不幸を受け入れられない人である。

コップに水が半分「ある」ときに「ない」ほうに注意がいく人は
水だけが問題なのではない。そういうパーソナリティーなのである。