騙される方にも問題はある
騙す人がいる。騙される人がいる。
もちろん騙す人が悪い。しかし騙される人に問題がある時がある。
まず騙す人を見抜けない。質の悪い人を見抜く眼がないことである。
騙された人は、何かのツケが回ってきたという視点から自分の悔しさを見直すことである。
現実の世の中には質の悪い人がたくさんいる。人を騙して甘い汁を吸って生きようとする人、
自分さえ良ければいいという人、弱い者苛めをして心の傷を癒す人、傲慢な搾取タイプの人、
詐欺師から泥棒まで掃いて捨てても、捨てきれないほどたくさんの悪い人が世の中にはいっぱいいる。
まともにキチンと段階を踏んで生きてくれば現実の世の中にはこのような人が
たくさんいるということを体験で分かっている。
しかし段階を踏んで生きてこなかった人はこのようなことを体験で分かっていない。
例えば勉強ばかりして、仲間と遊んでこなかった。机の上の勉強ばかりをして
成績を上げることに焦点を合わせて生活をしてきた。自分の頭で何かを考えると
いうことをしてこなかった。
クラブ活動もボランティアもアルバイトも何もしてこなかった。
体験といっていいものが何もない。
そのために自分を守る最大の武器であるコミュニケーション能力がない。
またアイデンティティーも確立されていない。
青年期の重要課題であるアイデンティティーの確立がないままに社会に出てしまった。
ようするに地に足のついた生き方をしてこなかった。
上昇志向が強くて、上にのぼることばかり焦って大地に根を張る仕事を何もしてこなかった。
その結果、人を見る眼が養われていない。現実の世の中の暗黙のルールもわきまえていない。
知っているのは机上の知識だけ。