同じ言葉で傷つく人と傷つかない人といる

劣等感のある人は、自分の劣等を過剰に意識する。
同じように年寄りは、自分の年齢を過剰に意識する。

風邪を引くと「もう歳だから」と言う。躓くと「もう歳だから」と言う。
若くても風邪は引くし、躓きもする。

悲観主義の人は何か望ましくないことがあると、それを自分の弱点と結びつけて解釈する。
年齢を気にしていれば気にしているほど、何かあるとそれを年齢と結びつけて解釈する。

実際にはどんなに若くて運動神経が発達していても躓くことはある。風邪など誰でも引く。
落ち込むときも同じである。「もう先も短いのかな」と思う。

老いのイメージで「自分はエネルギーがない」と自分が思い込む。
しかし誰でも落ち込む。落ち込まない人などいない。

自己尊敬している人が傷つかない言葉で、自己蔑視している人は傷つく。
同じ言葉で傷つく人と傷つかない人といる。

何か望ましくないことがあったときに、それを自分の弱点と結びつけて解釈しないと
いうことは、年齢に限らず全てのことについて言えることである。