いくつになっても「困っている」と言える人こそ優秀な人である

中間管理職にとって、自信と責任感は不可欠な資質である。
自信を持ってグイグイ引っ張り、いざというときは逃げたりせず、きっちり成し遂げる
上司に部下はついていくのである。

ただ、自信も責任感も過剰になると問題である。自信過剰はミスに気づかない可能性をはらむ。
そして、自分ならできるというプライドや、自分がやり遂げなければという責任感が
あまりに強くなると、一人で多くの仕事を抱え込んでしまう。

こういうタイプの人は、どうしようもない状態になっているにもかかわらず、
「上の者が部下に助けを求めるなんて、プライドが許さない」などと不必要なプライドが
邪魔をして、素直に助けを求められない。

すると、ますます深みにはまっていき、結局は問題が解決できずに心の健康を害してしまう。
原因は、間違ったプライドと過剰な責任感である。

部下にSOSを出すくらいで傷つくようなプライドはプライドではない。思い違いである。
そして、もう一つの思い違いは、組織の強みとは助け合うことだという本質を
忘れてしまっているところにある。

自分だけでは手に負えないと思ったら、遠慮せずにどんどんSOSを出せばいい。
部下も上司に頼れれば、嬉しいと思うだろう。頼られるというのは、信頼されているという証しである。