常に誉められていたい

うつ病になるような人は、自分は受け入れられているという
感じ方の回路が脳の中にできていない。

できているのは、「自分は受け入れられていない」
「自分は愛されていない」「自分は不適切な人間である」という
回路だけである。

すべての体験が、その回路を通して解釈されてしまう。
脳の中に新しい感じ方の回路を造らない限り、
つねに誉められていないと不安な人間になってしまう。

甘えが強くて、期待が大きくて、いつも傷ついている人は、
いつも勘違いをしていることがある。

それは、その人自身が考えているよりも、周囲の人は
その人のことを認めている。

だから、傷ついて不愉快になったときに、「オレは認められている、
オレは認められている」と何度も心の中で自分に言い聞かせることである。

つねに誉められていないと傷つく人は、奥さんが朝起こして
くれなかったことで、自分は奥さんから拒絶されていると感じてしまう。

うつ病者のように、自分が誉められていないと、拒絶されていると
感じているのである。

誉められていないと、けなされていると感じてしまう。
傷ついたときに、「私の感じ方がおかしい」と心の中で自分に言うことである。

そして、年がら年中、あなたのことを誉めていなければならない
相手の気持ちを想像してみることである。

口を開けばあなたの賞賛では、会話は成り立たない。
うつ病になるような人は、頑張った。いや十分すぎるほど頑張った。

だから、たぶん、あなたは大人になってからはもう十分誉められている。
これ以上誉められようとするのは、ウナギを食べているうちから
ステーキを口に入れようとしているようなものである。