他人に不当に扱われると憤慨する

生きていることにはさまざまな喜びや悲しみがある。
しかし自分の人生だけは特別な恩寵が授けられていると心密かに期待する人は社会的に挫折する。
そしてやがて自分の人生の無意味感に苦しむことになる。

無意味感というのは現実と直面することを逃げたことから生まれるものである。
心の空白は人生の現実から逃げたことによって生まれる。

ある男性は高校を中退して外国に行った。
自分は芸術家だと言うことで普通でない自分の人生の正当化を始めた。

芸術家気取りであるが、芸術的に何ら生産的な仕事をしているわけではない。
このようなタイプの人は、自分は大変な人物だと思っている。
実力がないくせに自惚れている。

現実にはその人は単なるナルシストで特別偉くはない。
だから世の中の人は、その人を大変な人物のように扱わない。

そこで傷つき、怒る。人が少しでも注意すると物凄く怒り出す。
好意から注意しても、すごい勢いで怒り出す。

それに自分は人生を生きるうえで特別の切符を持っていると思っているから、
いつも不満である。つまりその切符を他人が認めないから不満なのである。

他人と同じ様に努力しなくても同じものが得られると思っているのに、
実際には得られない。そこで不満になる。

自分は偉い人だと思っているが、人はその人を偉い人として扱わない。
自分だけは特別に偉い人だと思っているナルシストであり、神経症者である。