もっともっと人間として本質的な長所を持っている
人はトラブルに直面すると論理的ではあるが不適当な考えを
実行に移しがちであるという。
トラブルに直面すると血が頭にのぼってしまい、表面的には
論理的に見える議論に弱くなるのであろう。
そして論理的なことをとうとうと会議などで述べて得意になっている人は、
仕事をしていく上で力になるのではなく、逆にお荷物になる。
仕事をしていく上で力になる人は、口数が少なくても実際に手足を動かす人である。
いかにも論理的であるかのように議論をする人は、この世の仕事に
完璧なものがあるかのごとく錯覚をしているのである。
実際に仕事をしていく上で大切な人は、現実の条件の中で
自分のできることに最善を尽くす人である。
完璧な条件を求めるのはいいが、それでなければ何もできないという人は
役に立たない。そういう人は実際の仕事をしていく上ではお荷物になる。
議論で勝つ人が必ずしも仕事ができるわけではない。
議論に弱いが地味にコツコツとやってきたような人の方が仕事が
できるということもある。
仕事のできる人は、途中で嫌気がささないということである。
会議などで、同じことを何度も何度も繰り返すうちに、たいていの人は
嫌気がさしてくる。
繰り返し繰り返しやっているうちに、もうやめた、と言いたくなる。
そして何も新しいことなどやらなくても今のままでいいや、そのほうが
ずっと煩わしくない、もう給料だけもらっていればいいや、という考えに傾く。
しかしそれでは新しいことは始められない。
色々な煩わしいことが出てきても、それを平気ですましていられる人でなければ
仕事はできない。仕事を成し遂げるには能動的な人でなければならない。