普通の会話はなかなかできない

小さい頃から何かにつけて「どうして、どうして」と親に責められて育てば、
大人になっても常に怯えている。

「自分は悪くない」といつもそれを主張しなければ生きていけない。
何かにつけて「お前のせいだ」と責められて成長してきているのだから、
いつもオドオドしている。

誰かが何かを言えば、それは自分を責めていると感じてしまう。
そうなれば人が何を言おうとすぐに自分は悪くないと言いたくなる。
あるいはいつも相手に迎合していなければ怖くて仕方ない。

普通の会話はなかなかできない。
「それを取って」と食事の時に言われても、「どうして取ってくれないんだ」と
責められていると感じてしまう。

相手に対して的外れな対応をする人は、いつ責められるかと怖くてしょうがないのである。
そのことばかりが気になって相手が何を望んでいるかが分からない。

そして相手が望んでいることと違ったことをしてしまう。
一生懸命なわりには的外れなことばかりしている。

こういう人の中には、責められていないのに責められていると錯覚して怒り出す人もいる。
「ここまで一生懸命しているのに、何で責められるんだ」という怒りである。
自分を守るために場違いなことを言い出す。