ふられたということを認めれば先に進める
ナルシストの問題は、ナルシスト本人が自分がナルシストと
気がついていないことである。
だからいろいろと人間関係がうまくいかないときには、
自分はナルシストではないかと、とにかく一度は反省してみることである。
別れようとする男に、「あなたの望むような女になりますから」と言う女がいる。
男の「お前は嫌いだ」という気持ちを絶対に認めない。
これがナルシストである。他者という現実がない。
ナルシストの女が「悪いところがあったら直しますから」と言っても、
決して直さない。
それはその人には自分という現実しかないからである。
そこで男は黙り続ける以外に手がなくなるのである。
だいたい、「私は自分を直す」というのは、恐ろしくズーズーしい女なのである。
男の「嫌い」という気持ちを認めないのだから。
ナルシストは相手の気持ちを認めないから、相手は仕方なく黙っていると、
「なぜ黙っているの?」と言う。
そう言われても黙っていれば、「あなたは冷たい人」と言いだす。
さらに最後は、私はその冷たい男に耐えているかわいそうな女を演じるのである。
ナルシストの女は、耐えるという美徳を利用して恋人に因縁をつけ続ける。
ナルシストは美徳を利用して、相手は自分を嫌いだという現実を認めない。
もしこの女性が「嫌われた」ということ、「ふられた」ということを認めれば、
先に進める。「なぜ嫌われたのか?」と考えることができるからである。
そして、自分はどういう人間であるかが見えてくる。そうすれば先は明るい。
その先には素晴らしい恋愛が待っている。
なぜ、「嫌われたのか?」と考えることができないのか?
それはエネルギーがない人だからである。
つまり、ナルシシズムを解消できていないナルシストは、
心理的に幼児期を過ぎていないので、次の時代を生きるエネルギーがないのである。
ナルシシズムを解消することで、次の年齢を生きるにふさわしい
エネルギーが湧いてくるのであろう。