人間関係で誤解が生じる原因
傷つきやすい人は、実際の自分を恥ずべきものと感じている。
そして自己蔑視している人が実際の自分を恥ずべきものと
感じていることは、外からは見えない。
そこに色々な誤解が生じる。
自己蔑視している人は、実際の自分を恥ずべきものと感じている。
しかし自己蔑視している人と付き合っている友人や恋人は、
実際のその人を恥ずべきものと感じていない。
逆に素晴らしいと思っていることもある。
この前提の違いは大きい。
人間関係が誤解なく機能するために重要なことは、こちらが相手を
高く評価していることではない。
相手が相手自身をどう評価しているかを、こちらが正しく
理解していることである。
そうでないかぎり、こちらの伝達したい意図は正確には伝わらない。
正確に伝わらないどころか、逆の意味に伝わることさえ珍しくない。
高い自己評価の人同士の場合は、自己蔑視している人達より
はるかに正確に意図が伝わる。
メッセージの送り手もメッセージの受け手も高い自己評価の人の場合、
送り手の意図を受け手が比較的正しく受け取る。
自信のない人は「あら、知らないの?」という一言を聞いて、
すぐに「オレをバカにしている」と解釈する。
そして次は何をしても、「オレを軽く見たな、なめたな」と怒る。
相手がそれを言った時の顔を見ていない。
自信のない人は、だいたい、自分を守ろうとする気持ちが強すぎて、
状況を見ていない。また、相手と自分との今までの関係を顧慮していない。
自信のある人は、相手を誤解することが比較的少ない。
それは相手がそれを言った時の視線を見ているし、相手の行動を見ている。
それらを総合して「あら、見てないの?」という一言を判断する。