仕事も遊びも限界を守れない
何をしてもいきすぎてしまうのは、心の中にどうしようもない喪失感、
空虚感があるからだろう。
仕事をやるとなれば、家庭や友人や趣味を投げ出して仕事だけに熱中する。
仕事だけではいけない、リラックスすることも必要だとなると、暴飲したりする。
適度に何かをするということができない。
いつも、何に対しても大きすぎる期待をかける。
仕事をするのにも過大な成果を期待し、休養にも過大な成果を期待をし、
性にも過大な成果を期待する。
ギャンブルにものめりこんでいく。仕事から遊びまで何でもやりすぎる。
おそらく心の中に虚しさがあって、仕事や遊びによって、その虚しさから
眼をそらそうとしているからであろう。
自分の心の中の虚無感と正面から向き合うことができずに、
その虚無感から逃げようとするから限界を守れない。
仕事中毒で燃え尽きてしまう人も、性における快楽主義者も、
心の中の虚しさから必死で逃げているのではないだろうか。
しかし残念ながら、仕事や性によって、心の虚しさから逃げることはできない。
単純に休養する場合でも、もっともっと休養しようとする。
仕事でも自分を酷使しすぎて消耗し、すり切れてしまう。
その結果、無気力と倦怠で何もする気にならなくなる。
いきすぎてしまうのは、そのことを心の底から本当に望んでいないからである。
何かの裏返しとして望んでいるからである。
自分の心の中の虚しさを認めようとしないからである。