心のベースが不満である

うつ病者の認識の特徴の一つに「選択的要約」というのがある。
仕事全体を上司から誉められている。しかし「余分にコピーをしなくていい」
と厳しく叱られると、「上司は私の仕事に満足していない」と感じてしまう。

Aはうまくいったが、Bは失敗した。このような状況で、失敗したBにばかり
気を奪われてしまう。

AやBなど、色々なことを総合して考えられない。
何故うつ病者は「選択的要約」をするのか?それはうつ病者の心のベースが不満だからである。

うつ病者は自分らしく生きてこなかった。
欲求不満な人は、自分のいる状況を楽しいとは感じられない。周囲の人が嫌いである。

そうした環境の中で相手の言葉を解釈すれば、否定的部分を取り出してきて、
全体を解釈するというのはうなずける。

うつ病者の心は、幼児のように愛を求めている。そんなときに、誉め言葉以外の言葉はきつい。
そうなれば、誉め言葉以外の言葉は、批判の言葉に感じられる。

そしてその言葉で全体を解釈する。
百を求めている人に、八十を与えれば、二十足りないと思うだろう。

うつ病者がなぜこういう認識をするのか?
それはうつ病者が不幸だからである。基本的欲求が満たされていないからである。