無理な背伸びをやめられない

好きなことが欲しい。興味のあることに夢中になりたい。
そう心の底で叫んでいる人がいる。

燃え尽きる人も、どこかおかしい、何とかしなければと
感じているうちに燃え尽きてしまうのである。

はたから見ていると、そこまで働かなくてもと思うのだが、
本人はブレーキが効かない。

自分を飾ることで疲れてしまうほど虚栄心の強い人がいる。
そんな人でも、心の底で何か興味があることが欲しいと
叫んでいるのである。

しかし、そう叫んでいる本人は自身が自分の叫びを意識できないで、
最後の挫折にまで突っ込んでいってしまう。

いつも何かに急き立てられ、辛い人生をおくっている人がいる。
第三者から見ると、その人はそのようにつらい人生をおくらなくてもいい。

しかし、本人はつらい努力をしないではいられないのである。
無理な背伸びをしてつらい人生をおくらなくてもいいのに、
無理な背伸びをしてしまう。

無理な背伸びで一生苦しんでいる人がいる。
無理な背伸びをしている人はたいてい僻んだり、いじけている。

無理な背伸びをしている人は受け身である。
無理な背伸びをしているくせに、未知のものに挑戦するという気概はない。

積極的で能動的で、自分に自信のある人は無理な背伸びなどしない。
背伸びをやめようとしているのだが、なぜかやめられない。

背伸びをして燃え尽きる人は、全ての人から称賛を得なければ
ならないように感じている。

特別な栄光がなければ、自分には価値がないと感じているのである。