自分で自分がわからなくなり、素直になれない
恋愛において、自分で自分が好きであることは大事である。
自分で自分が嫌いな人には、嫌いな「今の自分」を批判的に、
冷たい目で見る「別の自分」の視点がある。
この「別の自分」は、本当はやさしく、思いやりがあり、
人の痛みがわかり、人のために涙し、自然の美しさに感動する自分である。
自分が嫌いな人はそういう自分を相手に見抜いてもらい、愛してもらいたいと願う。
けれども、相手が見抜いてくれているかどうかわからない。
だから「今の自分」を見せたり、「別の自分」を見せたりして、
自分を愛してくれている人を翻弄する。
悪魔になったり天使になったりするのである。
それでも愛してくれる人は、悪魔であるはずの「今の自分」を受け入れてくれるかもしれない。
「では、もっと、これでどうだろうか」と相手を試し続ける。
かなり我慢強い人でも、「これでもまだ好きか」と試し続けられれば
うんざりして遠ざかっていくであろう。
「自分で自分が好き」な人にならないと、なかなか愛される人にはなれない。
自分で自分を好きでない人は、嫌いな「今の自分」を批判的に
冷たい目で見ている「別の自分」がいるから、愛していると言われても、
「今の自分」を愛してくれているのか、「別の自分」を見抜いてくれているのか
わからなくなってしまい、素直に受け入れることができない。