ありのままの自分を受け入れる

「無病息災」という言葉もあるが、同時に「一病息災」という言葉がある。
その病気のおかげで身体に注意を払い、けっこう健康で生きられるからである。

病になると「この病さえなければ」と思う人がいる。「この病さえなければ、私は幸せなのに」と思う。
しかし「この病のおかげで、命の大切さに気づき、私は幸せだ」と思う人もいる。
これが「一病息災」である。

「この病のおかげで私は幸せになれた」と思う人は、病気という不幸を受け入れられた人である。
例えば風邪とか、過労とか、深夜勤務などで体調が悪い。そういう時には、とにかくそれらを受け入れる。
そういう時には、「眠れる時間だけ眠れればいい」と思うことである。

「よく眠ろう」とすることが「不幸を受け入れない」ことである。
そういう時に熟睡しようなどと思うのが完全主義である。

よく眠ろうとすれば、よく眠れないことが苦しみになってくる。
翌日は、ぼっーとした体でいることを受け入れることである。
最高の体調に持っていこうとしない。それは無理。

最高の体調に持っていこうとすることで、そのぼっーとした体が苦しみになる。
最高の体調に持っていこうとすると、今の体調が悩みの種になる。
なんでこんなぼっーとしているのだと、イライラしてくる。何か、不愉快な気持ちになる。

自分の弱点という不幸を受け入れることができる人は、心安らかに生きられる。
弱点を受け入れるから、自分の長所が見えてくる。その結果、自分のするべきことも見えてくる。