幸運から本当の満足感は得られない
努力もしないのに、自分の価値を証明しよう、人を見返そう、他人の期待に応えよう、
人に優越しよう、勝ちたい、好かれたいなどという動機で必死で生きている人がいる。
しかし、それだけの動機ではいつか挫折する。
長い期間にわたる自己喪失の努力の結果、いつしか自分が本当に好きなものが見つからなくなる。
現実の自分の可能性を実現する努力をすることである。
実際の自分の潜在的可能性を実現する努力をすることで、その喜びを知る。
小さいことを一つ一つ成し遂げて達成感を味わうというような生き方をすることである。
達成感が人間を強くする。
小さな成功体験から来る満足感を得たことがない。人を強くする達成感が過去にどこにもない。
様々な挫折体験の結果、相手の期待に応えるという今までの動機は、もはや活力を与えてくれない。
続く小さな挫折体験の結果、一打逆転の大ホームランを打ちたくなる。
そのような賞賛を浴びるためには、もの凄いことをしなければならないと思っている。
そこで目標が高すぎて具体的に意欲が沸かない。しかし、目標を下げるわけにはいかない。
そうして人生の適切な目的を見失ってしまった。
もし万一、幸運で逆転の大ホームランを打っても、達成感がない。
幸運だから本当の満足感はない。しかも、逆転の大ホームランを打ったから傲慢になる。
心ある人はついてこない。
達成感がないから、その後の人生でも他人からむさぼるしかない。
まぐれで打った逆転の大ホームランでは実力がついていない。
そしてまず逆転の大ホームランを二度と打つことはない。