賢い生き方とは何か

今の時代、目的のない人は多い。
就職するのも大変なのに、すぐに会社を辞める人がいる。

「この会社に入りたい」で入ってないからである。会社に入る目的が分かっていない。
「この会社に入りたい」で入った人は、少しくらい辛いことがあっても、
その会社をすぐに辞めていない。

会社をすぐに辞める人は、受験と同じ動機で会社に入っている。
なるべく有名で安定した会社に入ろうとする。

偏差値で学校を決めるのと同じ動機の職探しである。
そして「さー、これから専門のことを身につけよう」という努力がイヤなのである。

昔は「ここに入りたい」で入った。電車の運転士になりたいで、電車の運転士になった。
昔は自分が尊敬できる電車の運転士がいた。
今は尊敬する大人がいないことが、目的が分からない原因の一つであろう。

学生時代の努力は知恵を使う努力ではなく、記憶の努力である。
学生時代、自分はすごく頭が良いと思っていても、社会で必要なのは対応能力である。

テストはすぐに成績が返ってくる。会社は自分の成績が学校ほどすぐに返ってこない。
学校で成績が良くても、会社で同僚と協力して報告書を書けなければしょうがない。
だから落ち込んだとき、もう一度自分の人生の目的とは何だろうと、真剣に考えてみる。

賢い生き方とは自分が満足する生き方である。
自分の目的に向かって努力をしているときには人は賢い。

同じ困難を乗り越えるのでも、目的が定まっているときと、
方向さえ見えない焦りのときでは、苦しさに大きな違いがある。