「あいつのように生きるまい」

自己中心的で、一人でいい気になって騒いで周囲の人を傷つけている人がいる。
それで嫌な感情に苦しめられる。不愉快で仕事が手につかない。

その時には、その恥知らずの人間をしっかりと見ることである。
自分はこれからけっして、あの人のように一人で得意になって、
周囲の人を傷つけることのないようにしようと心に誓うのである。

また、自分もこれまで、あのように人を傷つけて生きてきたのではないかと反省してみる。
そうして社会性のある自分をつくりあげていくことが大切なのである。

人間の成長にとって望ましい環境とは、そうした環境ではないだろうか。
何でも自分の思いどおりに進んでいると、いつしか傲慢になり、人を傷つけても
それに気がつかない人間になる。

そのツケは必ず死ぬまでに払わされる。
たとえば、年老いてしまったら、誰も自分に振り向いてくれなくなるだろう。

働き盛りのときに傲慢で人を傷つけていれば、歳をとって孤独に苦しんでも誰も同情をしてくれない。

寂しがっているときにまわりは「いい気味だ」と思っている。
まわりはその人の不幸を冷たい目で冷ややかに見ている。

そんな老後になってしまう。それが若いときの生き方のツケである。
今、恥知らずの人間に傷つけられて夜も眠れないほど悔しい体験から、
あなたはそれを学ばなければならない。

ただ眠れないだけでは向こうの思うつぼである。「あいつのようには生きるまい」、そう決心する。
そうすれば、これからの人生は幸せになれる。