自己執着の強い人にとって生きることは辛い

人生は困難な問題の連続である。
しかし次々に解決していく人もいれば、次々に人間関係で問題を起こす人もいる。

あるいは次々に問題を心の中に蓄積して、心身ともに消耗していく人もいる。
基本的には人が好きな人と嫌いな人との違いであろう。

人が好きになれれば、これからの人生の諸問題は何とか解決する。
自己執着のあまりない人、人を好きな人になれば、家庭の中のトラブルも激変する。
会社の人間関係のトラブルも激変する。

そして自分の人生に意味を感じて生きていかれる。
人が好きでないのに、美徳を説かれてもなかなか実行できない。

子育ても難しい。親の介護も難しい。幸せな結婚生活も難しい。
自己執着の強い人はどんなに経済的に恵まれていても生きることは辛い。

しかし人が好きなら、幾多の困難は乗り越えられる。
自己執着から離れて、人が心理的に自立するということは、
ある意味で人を好きになるということである。
人を愛する能力があるということである。

劣等感の特徴の一つは人間嫌いである。
だから劣等感のある人は、なかなか人生の困難を乗り越えられない。

強度の依存心がある限り人を好きにはなれない。
依存心があると人への要求がすごいからである。

要求が叶えられなくて相手に敵意を持つ。
依存心を乗り越えることは人間にとっての課題であろう。

そして依存心は自己執着の核にある心理である。