自分が自分を嫌いになる

自分を実際以上に見せたいと思う人は多い。
しかし、自分を実際以上に見せることの恐ろしさに気づいている人は案外少ない。

自分を実際以上に見せることの恐ろしさは何であろうか。
それは、そのことによって実際の自分を自分が嫌いになるということである。

自分が貧乏であることを隠そうとする、自分がそれほど頭がよくないことを隠そうとする、
自分がそれほどモテないことを隠そうとする。

すると、貧乏である自分、頭のよくない自分、モテない自分を自分が嫌いになる。
人が生きていく上で最も大切な自分への誇りが失われてしまう。

誇りを失ってしまえば、自分の持っている能力を使う機会を失うことにもなる。
人は自分の能力を使うことによって成長していくのである。

自分の能力を使う機会を失うということは自分の成長の機会を失うことと同じである。
自分が自分であることの誇りこそが、精神的成長の条件である。