言われた側は深く傷つき覚えている
傷つけ合いながらもお互いに離れられない人達がいる。
相手を傷つけるとその時には心が静まるかもしれない。
何で皆は安らかに暮らしているのに、自分だけは
こう苦しいのだろうといつも嘆いている人達がいる。
自分が傷つけた相手は自分にとって安らぎの対象にはならない。
友達や、同僚や、恋人や、結婚相手を次々に代えながら、素晴らしい人に
出会えないことを嘆いている人達がいる。
人を傷つけたらその人と一緒にいても楽しくはない。くつろげない。
相手の行動でどうしても理解できないことが出てきたときには、
自分が相手に何をしてきたかということが分かっていないことが多い。
自分が過去に相手をどのくらい傷つけたかということに気がついて
いないことが多い。
自分が過去に相手を深く傷つけながらもそのことを忘れている。
自分が言った言葉が相手をとことん傷つけている。
しかし本人はその言葉を忘れている。
相手はその酷い言葉を言った本人が忘れているなどとは想像も出来ない。
そのような場合には当然お互いに相手の行動が理解出来ない。
そこで相手をお互いに「酷い人」だと思うことで解決してしまう。
しかし決して相手は酷い人ではない。
自分が相手を心の底まで傷つけながらも、そのことを忘れているに過ぎない。
だいたい人は自分の心の葛藤を解決するために言った言葉などは忘れている。
言われた側にとっては物凄い言葉であっても言ったほうは単に
自分の心の葛藤に関心があるに過ぎない。
相手を酷く傷つける言葉と言うのはたいてい言った本人は忘れている。