自分に弱点があれば人は自分を相手にしてくれないと恐れている
人はそのままの人に親しみを持つ。
弱点があるかないかではなく、そのままかどうかで人は親しみを
持ったり、持たなかったりするのである。
自分に自信のある人はそのままで普通にしていられるが、
劣等感に悩んでいる人は努めて弱点を隠そうとする、或いは
自分はこんなに凄いぞということを努めて誇示しようとする。
その結果、人間関係でトラブルを起こす。
どこにいても人間関係でゴタゴタを起こす。
実際の自分以上に自分を見せようとして虚勢を張っている人は
実際の自分に失望している人である。実際の自分を憎んでいる人である。
そのような人を他人が感じがいいと思うわけがない。
そのような人の周りに集まるのは、やはり実際の自分に失望している人である。
その人達が集まれば虚勢集団を作るだけである。
或いは不満分子集団を作るだけである。不満な人は共演者を募る。
するとまたすぐに不満の共演をする人が現われる。
そのような集団に入ってしまうとせっかく生まれてきても
不満不満で生涯を終わる。
そしてそのような人達は自分に対する失望感を抑圧している。
つまり実際の自分に失望しているということに自分が気がついていない。
実際の自分に対する失望感を意志の力で無意識の領域へと追いやる。
無理に、自分に対しても自分は素晴らしいと思い込もうとする。
自分に対しても虚勢を張る。自分が自分に対して失望していると
いうことを認めない。するとどうなるか。
その抑圧された失望感は外界へと投影される。外のことに失望する。
他人に失望し、他人のすることに失望し、自分の会社に失望し、
自分の住んでる社会に失望する。それがいわゆる不満分子というものである。