伝える力
伝える力は、話し方のスキルで決まる。
もともとコミュニケーション力は対人感度によるものなので、
対人関係に苦手意識があると、コミュニケーション力も不足するようになる。
つまり、自分の言いたいことだけを言って、相手が興味を持とうが
退屈していようが、話の内容を理解していようがいまいがおかまいなしでは
相手には何も伝わらない。
つまりコミュニケーションはとれていない。
それなのに、理解していないのは相手に能力がないからだなどと考えて
自分の話し方のスキルを磨こうとしないのでは、先が見えている。
相手がわかるように話してこそ、話したことになる。
専門用語を専門用語のまま難しく話して、伝わらないと嘆くのは
単に自分が知識があるようにひけらかしているに過ぎない。
専門用語を素人にもわかりやすく話してこそ伝えることができる。
話し下手は、他人に理解されないので、それだけ実力を過少評価されてしまう。
どんなに専門的に優れた知識やスキルを持っていても、
話し方のスキルが低いと高い評価を得られないのが現実の社会である。
話し方は単なるスキルなので、ちょっとしたトレーニングや意識の持ち方によって
上達していく。簡単な方法として「キーワード」「エピソード」を
意識して話してみればよい。
何を言っているかわからない人の話というのは、
要点がないか、ありすぎるかのどちらかである。
そこで、最初から伝えたいことを「キーワード」として意識していれば
相手に伝わりやすくなる。さらに「エピソード」を加えると、
相手にリアルなイメージを印象づけることができる。
また、「エピソード」は相手の関心をひくので、話を聞いてみようという
姿勢にもっていく効果がある。
話す意識を少し変えるだけで、相手を引きつけ、伝えたいことを
確実に伝えられるスキルはだんだん身についてくる。