心が迎合的になっている

自信のない人は、自分の好ましい自己像が脅威を受けると、容易に相手の要求に追従してしまう。
たとえ不当であっても、相手の願いを聞き入れることで、良い人であろうとするからである。

他者に気に入られようとして心が迎合的になっていると、容易に他者に操作されてしまう。
そして操作されることで、より自信を失うのである。

実は、他人を操作しようとする人も心に問題を抱えている。
正面から他人にぶつかっていくことをせず、他人を操作しようとする人間は、
心の中に何らかの心配事を隠している。それを本人は自覚していない。

何らかの悩み、気がかり、不安、心配。
そのようなものを心の中に隠している人間は、他人に正面からぶつかっていくことができない。
そこで、他人を操作することによって自分の望みを達成しようとする。

過去に深い挫折を体験しながら、それをはっきりと認めることができない。
そして、それは心の中にしこりとなって残ってしまっている。

その心の中のしこりのために、正面から他人にぶつかっていくことができないのである。